歯周病治療 エムドゲイン(再生療法)
歯周病治療
歯周病とは
プラークや歯石の中身は歯周病細菌で、この細菌が原因で歯ぐきが腫れたり、歯槽骨が溶けたりと悪影響を与えます。歯みがきを怠ったり、自分では取れないプラーク、歯石をそのままにしていたりすると細菌が繁殖し、歯周病がどんどん進行し、最後には歯を支えている骨がとけ、抜け落ちてしまうのです。
永久歯の抜歯原因の約40%が歯周病なのです。しかも、口だけの問題ではなく、全身疾患にもつながる可能性があります。
歯周病になってしまった方は、自分では取ることができないプラーク、歯石を歯科医院で取ってもらい、歯みがきの習慣をつけ、歯周病細菌を減らして健康な歯ぐきをめざしましょう!
歯というのは歯ぐきではなく、歯槽骨(しそうこつ)という骨によって支えられているのです。この歯槽骨が溶けてしまう病気が歯周病です。歯を支えている骨がなくなってしまうと、歯は支えを失って抜けてしまうのです。この溶けてしまった歯槽骨は元に戻りません(再生療法以外では)
歯周病は進行を食い止めることはできるのですが、治すことはできないのです。しかも!恐ろしいことに歯周病は痛みが無く、進行します。
自覚症状が無い歯周病を予防していくためにも、1~3ヶ月に1度の定期的なメインテナンスが欠かせないのです。その他、歯周病が進行してしまうと、インプラントでの歯を復活させるということも難しくなります。
SPT治療のついてのご案内
歯周病をコントロールして快適なお口を一生保ちましょう。
治療が終了した 患者様で、歯周病の方にはSPTでの来院をおすすめしています。状態に応じて1ヶ月~3ヶ月ごとに定期受診をご提案します。
歯周病はとても再発しやすい病気です。「治療」していない不安定な状態のまま、安易にメインテナンスに移行すればすぐに再発してしまうことにもなりかねません。これまでの治療を無駄にしないためにも、SPTで確実に治癒を目指していきましょう。治癒したら、定期メインテナンスに移行します。
一見、遠回りのように思えるSPTこそが「治療」への最短の近道なのです
●大切な歯を残せる
アメリカで歯周病患者6 0 0 人を対象にした調査では4 ~ 6ヶ月間隔でのメインテナンス実施で、平均喪失歯数が「1.8 本」という結果が出ています。ちなみに、日本人の40歳~70歳に失う歯の本数「10.5 本」です!
●お口からの全身疾患を防ぐ
身体への入り口であり、細菌の通り道でもあるお口。お口の中の健康を維持するSPTを継続的に行うことで、全身疾患のリスクを減らすことができます。
【全身疾患の一例…脳梗塞·誤喋性肺炎·心筋梗塞・心内膜炎·動脈硬化·糖尿病·早産・低体重児出産など】
●医療費が削滅できる
お口と体のトラブルを未然に防ぐことで、病院にかかる回数も減らすことができます。実際に年間の医療費が検診を受けていない方に比べ、最大9万円もの差が出たという結果があります。
歯周病治療 エムドゲイン(再生療法)
その一つが「再生療法」です。
歯周病が進行すると、歯を支える歯周組織が破壊されます。歯周病に対して、歯周基本治療や歯周外科処置を行うことで、歯周組織の健康を取り戻すことが出来ます。しかし、歯周組織は破壊される前の状態には戻りません。
この破壊された歯周組織を再生させるのが、歯周組織再生療法です。
エナメルマトリックスたんぱくを歯根の表面に塗り、骨の再生を促します。
手術の前に
歯周組織の状態を調べるために、歯周ポケットの深さを計ったり、レントゲンを撮ったり、その他治療に必要な検査を行います。エムドゲインゲルを使った治療が行えるかどうかは、歯周病の程度や患者さんの 健康状態によっても異なりますので、担当医とよく相談して下さい。
歯周外科手術
手術は麻酔をかけて行います。まず、最初に治療する部分の歯肉を切開し、剥離します。(図2、3)
次に歯根表面の清掃を行い、エムドゲインゲルを塗布します。(図4、5)
最後に切開した歯肉部分を縫合し、手術は終了です。(図6)
手術にかかる時間は約1時間前後で、手術後、しばらく休んでいただいた後は帰宅できます。
抜歯は手術日から2~6週間後に行います。
手術後の注意点
手術創は速やかに治癒しますが、手術部分の歯みがき等は担当医の指示に従って下さい。 また、指や舌で手術部分を触らないで下さい。
手術後の感染を防ぐために、術後3~6週間は、消毒薬で口の中をよく洗浄するようにします。 抗生物質が処方された場合は、担当医の指示に従って服用して下さい。
定期的な受診について
機能的な歯周組織を取り戻すまでには、数ヵ月~から1年程度かかります。 歯周組織が再生する期間、および程度は個人差があり、歯周病の進行具合によっても異なります。術後のスケジュールの詳細も患者さんによって異なりますので、 担当医の指示に従い、必ず定期的な検査を受けるようにして下さい。治療が終了した後も、口の中の衛生状態を担当医に定期的に検査してもらうことをおすすめします。
歯周病を再発させないためには、歯や歯の周りをいつも清潔に保つことが大切です。 担当医と相談しながら、いつまでも自分の歯を大切にして下さい。